なぜアリババ(阿里巴巴)が凄いのか

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ふぉろふぉろ通信とは

ふぉろふぉろ通信とは、Wowma!に出店してくれている店舗様が売上げに繋がるように、出店店舗様向けに定期的に送っているノウハウメルマガです。ネット通販がはじめてでもすぐに実践できるようなノウハウを公開。

ライターはWowma!の前身でもある「ビッダーズ」の時からアドバイザーとして
数百以上の店舗様をサポートしてきたセニョールです。
1999年からEC事業に携わり、自分自身でも事業者として複数のネットショッピングモールに出店したり、国内・越境自社サイトの運営もしていたため、店舗様の悩みに寄り添ったさまざまなコンテンツをお届けします。

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セニョールからのコメント

ネット通販が初めての方や、経験はあるけれどどうやったら良いか分からない、というような方が「そうなんですね!」と感じてくれたり、即現場で活用できるような情報・ネタなどを色々お伝え出来ればと思います。

11月11日の中国の独身の日、すごい取引高でしたね!アリババの1日の売上は、なんと昨年の楽天市場での1年分の取引高とほぼ同じなんです!本当に凄い!

3年ほど前に前の会社の仕事で中国にあるアリババの本社に、とある業務提携をするために行ったことがあります。よくニュースで巨大なプロジェクターに売上とか中国の地図とかが投影されたシーンを見ることがありますが、その会場でTmallの副社長からアリババの物流システムのことなど話を聞いたりしました。

アリババのある杭州は本当に「アリババタウン」という感じで、広大な大学キャンパスみたいな本社の周りには高級マンションなどが立ち並び(それほど高層ではないです)、社員が乗る車もベンツやアウディ、ポルシェなど、高級車ばかりという感じでした(本社内ではセグウェイで移動する社員が多かったです)勢いがある中国の企業はすごいですね!

それにしても、アリババって、なんでこんなに凄いことができてしまうんでしょう?


アリババ(阿里巴巴)の凄さ

2018年度の独身の日のアリババの取引高はなんと3.4兆円とのこと!3.4兆円とは、昨年の楽天市場での年間取引高とほぼ同じ額です。それだけの取引高があるということは、それだけのトラフィックとお客様とのやりとり、そして物流が発生するということです。

アリババのこの膨大なトラフィックと注文をさばくためにはもの凄いシステムが稼働しています。このトラフィックを支えているのは「Alibaba Cloud」で、最近では日本でもかなり営業を強化しています。

そして、データセンターの運用監視作業を自動化するロボット「天巡(ティェンシュン)」や、膨大なトランザクションに対してのストレステストをするロボット「尖兵(ジィェンビン)」、お客様からの問い合わせ対応をするチャットボットの「雲小蜜(ユンシャオミ)」、そして自動でバナーを作成するAIデザイナー「鹿班(ルーバン)」など、アリババのシステムは「自動化」で運用されているのです。

◆AIが大量にバナーをデザインする!

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その中でも「鹿班(ルーバン)」というシステム、これが非常に素晴らしくて、昨年の独身の日には、なんと「1秒で最大8000枚のバナーやポスターを作成」したとのこと!鹿班(ルーバン)は機械学習をメインにしながら、ディープラーニング(深層学習)や強化学習などを活用し、デザインのフレームワークやコンテンツ、アクション、アセスメントを繰り返すことで、より高度な技術を確立。この機能を使うことでサイト内のバナーを完全自動で作成してしまうことが可能になったとのこと。しかも1秒に8000枚も自動作成!

この独身の日だけでも、なんと4億枚以上ものバナーやポスターを自動作成したというのですから、ここまでくると、Webデザイナーの仕事が大幅に減少してしまいそうですよね。

◆顧客問合せの対応を自動化!

これだけの取引量になると当然お客様からの問い合わせも膨大な数に及びます。その対応を人間が対応するのではなく、「雲小蜜(ユンシャオミ)」というチャットボットで対応しています。

この「雲小蜜(ユンシャオミ)」はチャットボットなので、24時間365日フル稼働してくれるだけでなく、お客様とのやりとりを自然な対話(会話)でやりとりできるのだそうです。また、言語も中国語だけでなく英語にも対応するとのことで、海外からの問い合せについても対応ができるような仕様になっているとのことです。

しかもお客様からの商品問い合せだけでなく、商品の注文・配送の進捗状況確認や、購入後の商品の返品対応・作業なども自動化させるなど、アリババの20領域以上の業務をカバーし、このチャットボットでの問題解決率がなんと95%にもなるそうです。

◆ネットワーク監視も自動化!

尖兵(ジィェンビン)はアリババが開発した巨大トランザクションをテストするストレステストロボットですが、このシステムの導入によりネットワークのリアルタイム監視が可能になると共に、システム障害発生場所の報告をしてくれます。
また、報告だけでなくシステム障害の自動復旧をしてくれることで、ネットワーク障害の60%を自動復旧できるようになり、その結果、約1000人のエンジニア削減(大幅なコスト削減)も実現したとのことです。

◆物流はアウトソース!

物流は自前と外注(アウトソース)で二極化するものですが、アリババは「アウトソース」方式で物流対応を進めています。

独身の日だけでも10億件の注文が発生しており、アリババの物流子会社が持つ「菜鳥(ツァイニャオ)は、自社でトラックや配送員を持たず、提携する約3000社の物流企業を使って大量の商品を配送し、5日以内に配送するようにしているとのことです。

また、菜鳥のスマート倉庫システムはAIを積極的に活用しており、お客様の注文内容から使う段ボールのサイズを自動的に算出します。それによって年間で7500万個もの段ボールの節約に繋がったとのことです。

◆オムニチャネルの活用!

独身の日のイベントはもはやネット上だけのものではなくなり、O2O戦略が進んできました。アリババは「ニューリテール」というオムニチャネルを強化しており、アリババグループの生鮮スーパーの「盒馬鮮生(ファーマーションシェン)」やTmallに出店している実店舗など約20万店でも独身の日のプロモーションを行うなどし、実店舗からネットへの集客を強化してきました。

このように、様々なところでAIなどを駆使して作業の自動化や業務効率化を徹底し、その結果急激な売上の拡大にも対応するようにしているということがわかってきました。

ただ、アリババは10月末から一部商品で事前予約を展開していることで、予約をしたユーザーが注文したことを忘れるケースがあるため、注文キャンセルが結構多いとのことです。


京東集団(JD.com)の凄さ

この独身の日のニュースではどのメディアも「アリババ」にフォーカスしているのですが、私が注目しているのは実はアリババではなくて「京東集団(JD.com)です。

独身の日のイベントは今年が10周年なのですが、実はJDが独身の日のイベントをはじめたのは3年前の2016年。アリババは2009年からなので、まだまだ最近のことです。

しかも、今回のJDの独身の日の売上は、わずか3年目だというのに昨年のアリババの独身の日の売上に相当する2.5兆円にまで急成長しているのです!しかも2016年から2017年は約3倍の成長!
(但し、京東集団は11月1日~11日のキャンペーン期間の取引高のことを言います)
とんでもない勢いで売上を伸ばしています。

ここから見えてくることは、「古株が市場を独占できるとは限らない」ということです。

◆キャンペーン期間が長い

京東集団はアリババとは違って、独身の日のイベントは11月1日から11日間にも及びます。 そのため、注文が11月11日に集中せずに分散し、1兆6000円億円(1000億元)に達したのは10日目でした。

また、開催期間が長いため、トラフィックが1日に集中することもないので、インフラコストを抑えることもできているそうです。

◆即時決済と自社物流・ドローンの活用!

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京東集団はアリババと異なり、注文をすると即時決済をします。そのため、自社物流の「京東物流」を利用することで、注文の9割を「当日配送」若しくは「翌日配送」を可能としています。アリババの物流はアウトソースであるのに対し、京東集団の物流は自前にこだわっています。

そのこだわりは「倉庫の自動化」なのですが、京東集団は昨年、世界初となる完全無人倉庫の運営を開始し、今では50か所も無人倉庫を運営するに至っています。

また、輸送用のドローンも実用化し、直近の独身の日では、約2万回も飛行し、合計約12万キロも商品の配達に飛行したとのことです。

日本では想像できないところまで進んでいるのが分かります。

【参考】
京東集団の無人倉庫
https://youtu.be/YN_FUMXUT0o

◆物流の自動化とラストワンマイル!

上記のように無人化や効率化を徹底的に進めている一方、システムと人のやるべき領域を明確に分けている会社でもあります。京東集団では商品配送の「ラストワンマイル」を人の手でやることに注力しているのです。

これは、2004年にパソコン関連商品の販売からスタートした時に、商品が届かなかったり、壊れて届いたりなどが多発したため、物流は自前でやっていこうと方針転換し、今に至っています。そして、今では中国全土に15カ所の基幹倉庫、500カ所以上の大型倉庫を保持し、物流のために7万人もの正社員を雇用しています。

各地域に社員が配置され、そこまでは大型トラックやドローンなどを利用して商品は輸送されるが、お客様の近くにまで商品が到着すると、各地に配置している配送社員が商品を各お客様のお宅へ伺い、直接商品を手渡しします。

そこでお客様と配送社員との間でコミュニケーションが発生し、お客様は安心・満足してくれるのです。また、社員が商品を届けるため、雑な扱いが少なく、その結果商品の破損も少なくなるため、お客様がリピートしていくのです。

配送品質は非常に良いため、京東集団では洗濯機や冷蔵庫などのような高額な大型家電などの注文が多いとのことです。やはり中国は商品の配送が非常に雑なので、丁寧でスピーディーな配送を実現してくれることでお客様の囲い込みが可能となっているようです。

いかがでしたでしょうか。
中国はちょっと前まではアリババが独壇場でしたが、ここ最近ではこの2社がECの大半の売上を作っており、しかも、かなり熾烈な争いをしていることが垣間見れます。

そして、それはテクノロジーの進化の競争でもあります。気が付けばドローンがここまで実用化するところまで物流技術が進歩し、しかも倉庫もどんどん無人化しつつあります。今は無人運転による配送も一部の地域で実験を進めています。

中国は驚くほどのスピードでECとその周りの環境が進化しつつあり、今後もどんどん進化していくと思われます。

日本は中国と比較すると本当に遅れているところがありますが、今の中国のECを見ていると、日本の将来のECがどうなるのかを少し予測することができるかもしれませんね。

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